PMOコンサルとは|依頼する必要性やポイントについて解説

目次

    【要約】PMO導入フレームワーク

    PMO導入フレームワーク

    弊社創業者・高橋信也(著)「PMO導入フレームワーク~プロジェクトを成功に導く、人・組織・プロセス・ツール~」のエッセンスに、最新のPMO定義を反映した要約版です。

    当社はプロジェクトマネジメントの知識と経験を有し、皆様のプロジェクトが成功するお手伝いをさせていただいております。 プロジェクトマネジメントに関する疑問や課題がある方、成功への道筋をお探しの方、どうぞお気軽にご連絡ください。お問合せはこちらからどうぞ。

    ※『【要約】PMO導入フレームワーク』をPDFでダウンロードできます。

    本記事の読みどころ

    プロジェクトのスムーズな進行や品質向上に役立つことから、PMOのニーズは高まっています。プロジェクトにPMOを設置するなら、自社でメンバーを募る以外に、コンサルティング企業に依頼する方法があります。

    この記事では、PMOの役割や必要性、PMOをコンサルティング企業に依頼するメリット・デメリット、注意点を解説します。コンサルティング企業の選び方もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

    記事021コンサルティング

    PMOの役割

    プロジェクトをスムーズに進行していくためは、PMOの役割を正しく理解することが大切です。まずは、PMOの定義と基本的な業務を見ていきましょう。

    PMOとは
    PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)とは、プロジェクトの価値実現・円滑な運営を目的にPM(プロジェクトマネージャ)の意思決定支援を行う役割の組織・部署・職種です。PMが実施計画や開発方針に従い、プロジェクトを実行する責任を負うのに対して、PMOはプロジェクトの企画・計画立案から終結まで伴走し、プロジェクトの成功に寄与します。

    PMOの業務
    PMOのPM、ステークホルダーの意思決定支援を中心とした基本業務は下記の通りです。

    ・プロジェクトマネジメントの標準化
    ・プロジェクトプロセスの効率化
    ・プロジェクト状況の可視化
    ・進捗の確認や課題の発見、解消
    ・プロジェクト内外の調整
    ・会議運営
    ・人材開発のための研修実施

    そのほか、プロジェクトを成功に導くために必要な活動があれば、PMOが率先して取り組みます。

    記事022意思決定

    PMOを置く必要性

    PMOを置いてPMをサポートすることで、業務負担の軽減が実現できます。ここからは、PMOの必要性について詳しく解説します。

    現場における業務負担の軽減
    PMOを置くことでプロジェクト現場の業務負担を軽減できます。なかでもPMOの重要な役割の1つに「プロジェクトのプロセスの効率化」が挙げられます。具体的には全体の作業バランスを俯瞰して共通の作業をPMOが担当することで、現場の業務負担を減らすことができます。例えばいくつかのチームが集まってプロジェクトを進行していく場合、個々のチームで実施している進捗管理業務をPMOでまとめて実施することで現場の業務負担の軽減が可能となります。

    プロジェクトの可視化・定量化
    タスクや課題の状況を可視化・定量化することで、プロジェクトを円滑に進めることが可能です。。プロジェクトにおいては、当初予定されていたリソース、コスト、スケジュールに修正が必要になるケースがあります。PMOを置き、プロジェクトの進行を細かく可視化・定量化していくことで、臨機応変に対応しやすくなります。

    PMの業務負担軽減、サポート
    前述した通り、PMOがいることでPMの業務負担の軽減が可能です。責任者であるPMは、スケジュール計画、プロジェクトの運営、進捗状況の確認など、さまざまな役割を果たさなければなりません。

    トラブル発生時の対応もあるため、仕事が立て込んでくると、プロジェクト全体の流れが停滞するケースもありえます。PMOを設置してPMの業務をサポートすることで、プロジェクトの意思決定が早くなり、プロジェクトを円滑に進められます。

    第三者視点でのプロジェクトの把握・分析・評価
    プロジェクトを俯瞰してマネジメントするPMOだからこそ、第三者的な視点で全体を把握・分析・評価できます。特にプロジェクトを成功させるためには、リスクや課題を正確に把握して、冷静に対処することが必要です。

    また、社内チームだけでプロジェクトを進めていくと、チーム単位の部門や職種のしがらみに左右されて問題が発生するケースが考えられます。プロジェクト全体を俯瞰しマネジメントするPMOを設置することでチーム間での調整がしやすくなり、より良い対処が可能です。


    PMOの設置方法

    プロジェクトにPMOを設置する方法は次の2種類があります。

    ・社内から人材を選抜する
    ・外部機関に依頼する

    人的リソースの制限やノウハウの有無など、PMOの社内選抜が難しい場合は、外部機関へ依頼することになります。外部機関にPMOを依頼する場合、コンサルティング企業が1つの選択肢です。コンサルティング企業に依頼することで、マネジメントの専門家にPMOを任せられ、手厚い支援も受けられます。

    記事023選抜

     

    PMOをコンサルティング企業に依頼するメリットとは

    PMOをコンサルティング企業に依頼することで、PMはもちろん、プロジェクトに参加するメンバーや企業にもメリットがあります。

    専門知識がある
    コンサルティング企業には、専門家ならではの知見があります。社内にノウハウのある人材がいなくても、コンサルティング企業に依頼すればPMOの専門家のサポートが受けられるので、プロジェクトの円滑な進行や成功に役立ちます。大規模なプロジェクトや、未経験者の多いチーム編成などの場合は、経験豊富なコンサルティング企業への依頼も十分検討に値します。

    人材育成の時間とコストを削減できる
    社内でPMOのための人材を確保するには、採用コストや人件費、教育費がかかります。また、育成途中に退職してしまい、計画の大幅な見直しが発生する可能性もあります。コンサルティング企業に依頼することで、採用コストと教育費の削減が可能です。

    PMOの立ち上げをスムーズに行える
    短縮できることが多くあります。早急にプロジェクトを開始したい場合は、コンサルティング企業を活用することで、人材確保の手間を減らし開始までの時間の短縮が可能となります。

    また、社内で優秀な人材が確保できた場合も、実際には複数の仕事をかけ持ちしていることも多く、負担が大きくなりがちです。外部の専門家がPMOとしてプロジェクトに加わることで、経験に基づいたサポートが受けられるようになり、PMOの立ち上げをスムーズに行うことができます。

    第三者の視点が得られる
    業務の進行において第三者の視点が得られることも、コンサルティング企業に依頼するメリットです。社内では気がつかないリスクや課題を、外部機関ゆえに指摘できるケースもあります。プロジェクトに客観的な意見を取り入れることで、生産性や品質の向上が期待できます。

    記事024コスト削減

    PMOをコンサルティング企業に依頼するデメリットとは

    PMOをコンサルティング企業に依頼するデメリットとしては、「継続的な費用が発生する」「ノウハウが蓄積されない」などが挙げられます。メリットとデメリットを比較したうえで、外部機関に依頼すべきかを判断することが大切です。

    中長期的な費用が発生する
    コンサルティング企業に依頼すると、プロジェクトの規模に応じて継続的な費用が発生します。これらのコストは、プロジェクトの収益によって回収しなければなりません。外部機関からサポートを受けるときは、きちんと成果を上げるためにも、実績のあるコンサルティング企業を選ぶことが重要です。

    ノウハウが蓄積されない
    外部機関に依頼することで、社内にノウハウが引き継がれないリスクがあります。将来的にPMOのための部門を立ち上げたいなら、ノウハウの蓄積や人材の育成が必須です。コンサルティング企業に任せきりにせず、自社の従業員もPMOに携わることで、企業としてのさらなる成長を目指すことが可能です。

    PMOをコンサルティング企業に依頼する際の注意点

    依頼する際の注意点を知っておかないと、プロジェクトの成否を含め企業の評判に大きな影響を与える可能性があります。ここでは、特に注意したい情報管理と認識のすり合わせについて解説します。

    情報管理の徹底
    外部機関にPMOを依頼する場合は、プロジェクト情報を共有することになります。クライアントの情報や機密事項を扱うこともあるため、情報漏洩のリスク対策は欠かせません。セキュリティ対策に力を入れるだけでなく、秘密保持契約の締結や運用ルールの取り決めも確実に行う必要があります。

    認識と期待値のすり合わせが重要
    社内と外部機関では、業務の進め方が異なる場合も少なくありません。認識の齟齬によってトラブルが生じる可能性もあるため、認識と期待値のすり合わせを行うことを心がける必要があります。意思疎通の手段を明確にし、目的を共有して期待値を明確にしていくことで円滑なプロジェクトの進行が実現できます。

    PMOを依頼するコンサルティング企業の選び方

    得意分野や専門性の高さはコンサルティング企業によって異なるため、自社に合った依頼先を見つけることが重要です。

    過去のPMOに関する実績
    コンサルティング企業を選ぶ際は、過去の実績の確認が必要です。実績はWebサイトやダウンロード資料などに掲載されています。自社プロジェクトと同分野の実績があるコンサルティング企業は、ノウハウが蓄積されているため、問題が発生する前に先回りして対処できます。

    また、プロジェクトの規模も重視しなければなりません。プロジェクトメンバーが20人と100人ではPMOの役割も変わってくるため、どれくらいの規模の支援実績があるのかもチェックが必要です。

    業界に関する専門知識
    コンサルティング企業によって得意分野は異なります。複数の外部機関を比較するときは、自社が属する業界の知見がある企業を選ぶことが重要です。専門性が高く資格が必要な業界なら、資格の保有者がいるかを確認することも重要です。

    柔軟な対応の可否
    プロジェクトの進行具合によっては、スケジュールの遅れや見直しといった状況も生じます。柔軟に対応できるコンサルティング企業を依頼先にするのであれば、スケジュール変更の影響を最小限に抑えることが可能です。例えば、トラブル時の迅速な対応を得意とする依頼先なら被害の拡大が防げます。PMOに関する実績や専門知識のほかに、サポート体制なども確認しておくと安心です。


    まとめ

    PMOを置くことで、PMの業務負担が軽減でき、プロジェクトがスムーズに進行しやすくなります。「社内でPMOのリソースを確保できない」「大規模または難易度が高く専門知識が必要」といったプロジェクトには、PMOコンサルタントの活用を検討することも有用です。

    MSOLは、業界問わず1,600件以上のプロジェクト支援実績があるコンサルティング企業です。上場企業との取引も豊富で、蓄積したノウハウを活かした実行支援に強みがあります。PMOの設置をご検討中の方は、まずはお気軽にご相談ください。

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    (会社名:株式会社マネジメントソリューションズ  略称:MSOL エムソル 監修者名:福井寿和)

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    PMO導入フレームワーク

    弊社創業者・高橋信也(著)「PMO導入フレームワーク~プロジェクトを成功に導く、人・組織・プロセス・ツール~」のエッセンスに、最新のPMO定義を反映した要約版です。

    監修者

    福井 寿和
    マーケティング部 部長
    株式会社マネジメントソリューションズ

    外資系IT企業にてエンジニア、プロジェクトリーダーを経験した後、2013年からMSOL参画。PMOとして金融、製薬業界のITプロジェクトを支援。その後6年間の会社経営を経て、2020年から再度MSOLに参画。PMO、営業を経て現職。