【要約】ＰＭＯ導入フレームワーク
弊社創業者・高橋信也（著）「ＰＭＯ導入フレームワーク～プロジェクトを成功に導く、人・組織・プロセス・ツール～」のエッセンスに、最新のPMO定義を反映した要約版です。
当社はプロジェクトマネジメントの知識と経験を有し、皆様のプロジェクトが成功するお手伝いをさせていただいております。 プロジェクトマネジメントに関する疑問や課題がある方、成功への道筋をお探しの方、どうぞお気軽にご連絡ください。お問合せはこちらからどうぞ。
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本記事の読みどころ
プロジェクトを進行するうえでは計画書が不可欠です。しかし、プロジェクトマネジメントのための計画書をどのように書けばいいか分からないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、プロジェクトマネジメントにおける計画書の必要性を示したうえで、作成方法や記載すべき項目などを解説します。ポイントや注意点も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
プロジェクトマネジメントのための「計画書」とは
プロジェクトマネジメントにおける計画書は、プロジェクトを計画的に実行するための指針やプロジェクトの目的、目標、スコープ、制約/前提条件、実施計画、体制/役割、マネジメントプロセスなどを文書でまとめたものです。
プロジェクトマネジメント計画書を作成すればプロジェクトをスムーズに進めやすくなり、成功の可能性が高まります。プロジェクトマネジメント計画書は、プロジェクトの全体像を明らかにし、進捗管理やチーム間のコミュニケーションをスムーズにするために作成されます。
ただし、プロジェクトの性質や規模によって作成すべき計画書の内容や粒度が異なるため、注意しましょう。
プロジェクトマネジメント計画書を作成する目的
プロジェクトマネジメント計画書を作成する目的は、プロジェクト全体の方針を明確にし、成功に導くことです。プロジェクトの方向性が文書でまとめられているとメンバーの認識が揃いやすくなり、スムーズなコミュニケーションを促せます。
リソースの割り当て、コスト管理、スケジュール調整などについても明記すれば、より無駄のないプロジェクトの進行が可能です。
プロジェクトマネジメントにおいて計画書が必要な理由
プロジェクトマネジメント計画書が必要な理由は、計画の内容をメンバーに分かりやすく示し、認識を合わせるためです。
そのため、基本的にどのプロジェクトにおいても計画書は必須となります。その理由を具体的に挙げると、以下のとおりです。
- スケジュールの進捗を管理するとき
- メンバーの共通認識を確認するため
- リスクを予測するため
- リソースの活用を最適化するため
- タスクと責任の割り当てのため
プロジェクトマネジメント計画書作成の5つのステップ
ここでは、プロジェクトマネジメント計画書の作成におけるステップを5つに分けて解説します。
1.プロジェクトの要件と目標の明確化
まずは、プロジェクトの目的や要件を明らかにして定義しましょう。プロジェクトの範囲、成果物、目標などを改めて確認し、全体の方向性を把握する必要があります。
最初に全体像を明らかにしておけば、目標をより効率的に達成しやすくなります。できるだけ具体的な内容を心がけ、箇条書きで分かりやすくまとめることが大切です。
2.リソースの割り当て
プロジェクトを進めるために必要な人員や資源などのリソースを割り当てます。プロジェクトの全体像が明らかになっていれば、必要なリソースも分かりやすくなります。
メンバーの役割、責任、スキルセットなどを考慮して、適切にリソースを配分しましょう。組織図や役割表を作成すると適切なリソースの配分がしやすくなります。
3.スケジュールの策定
プロジェクトに取り組む期間やマイルストーンなどを設定し、スケジュールを策定します。プロジェクト全体のスケジュールを決めたうえで、各タスクの開始日と終了日についても具体的に定めましょう。
まずは全体の流れを把握する必要があるため、記載するスケジュールは大まかな内容で構いません。
4.コストの計算
必要なコストはリソースやスケジュールに応じて変動するため、リソースの割り当てやスケジュールの策定を行った後にコストを見積もりましょう。
プロジェクトの進行のためには、設計や開発にかかる費用、機器や部品などのハードウェアの費用、社内外の人的リソースに対する人件費、インフラ費用、保守費用、備品費など、さまざまなコストがかかります。
5.リスクの予測
プロジェクトを進めるうえでは、何らかのリスクが発生する可能性があります。各工程で起こりうるリスクを洗い出し、それぞれの対策を検討して計画書に記載しましょう。
ここでは、発生の確率、影響、優先度などを考える必要があります。あらかじめ対策を考えて共有しておけば、万が一の事態が発生しても冷静に対処できます。
プロジェクトマネジメント計画書に記載すべき10の項目
プロジェクトマネジメント計画書には、何を記載すればよいのでしょうか。ここでは、記載すべき10の項目について解説します。
1.プロジェクトの制約・前提条件
プロジェクトを遂行して成功させるための条件として、制約条件と前提条件の2つがあります。制約条件は、「プロジェクト計画を立てる際の制限事項」となる確実なこと・決定されたことであり、チームでは変更できない条件のことです。一方、前提条件は、プロジェクトを進めるにあたり証拠や実証なしに真実、現実、あるいは確実であるとみなした条件のことです。
これらの条件は目的や目標というよりも、ルールとして機能します。計画書にも記載し、プロジェクトに関わるすべての人が確認できるようにしましょう。
2.プロジェクトの収束計画
計画書には、プロジェクトを終える際の収束計画についても記載します。プロジェクトの評価方法、振り返り、終了基準などについて具体的に示しましょう。
3.プロジェクトの目的と目標
プロジェクトの目的と目標についても明確にする必要があります。プロジェクトを開始する動機や理由とともに、どのような目標を掲げて何を達成しようとしているのか明らかにしましょう。
計画書で目的と目標を明らかにすれば、プロジェクトの全体像や方向性が分かりやすくなります。
4.スコープ
スコープとは、プロジェクトの対象となる範囲のことです。そのプロジェクトにどの業務、機能、成果物が含まれるのかについて、計画書に記載しましょう。
また、プロジェクトの途中でスコープの変更が必要になる場合もあるため、変更についてのガイドラインも定める必要があります。
5.コスト
計画書には、プロジェクトを推進するために必要なコストについても記載します。ただし、全体像を把握できればよいため、おおまかな費用をまとめれば問題ありません。
細かい費用についての資料は、計画書とは別に添付してください。また、予算の配分、支出の予測、費用をコントロールする方法などについても触れましょう。
6.スケジュール
プロジェクトの進行やタイムラインなども計画書で明らかにします。タスクの順序、期限、マイルストーンなどの情報も必要です。また、プロジェクトの進捗状況をどのように管理するかについても示す必要があります。
ただし、スケジュールについても全体の様子が分かれば十分であるため、要約して記載しましょう。
7.体制
計画書においては、プロジェクトを進めるための体制についても示す必要があります。具体的には、チームの組織構造、役割、責任などを明らかにします。
また、チームのメンバーとステークホルダーの関係性についても言及し、プロジェクトの成功のために協力できる体制の構築を目指しましょう。
8.品質
プロジェクトで生み出す成果物に対し、どのような品質を求めるかについての基準を明らかにします。また、品質管理のプロセスについても記載する必要があります。品質の検証、監査、テスト方法なども計画に盛り込むことが大切です。
品質の基準に関して記載すべき内容が多い場合は、計画書とは別にサービスレベル定義書を作成しましょう。
9.コミュニケーションプラン
プロジェクトに関するコミュニケーションについても、計画書に記載しましょう。コミュニケーションプランは方法だけでなく、内容、頻度、報告形式についても具体的に定義する必要があります。
コミュニケーションのルールが定まっていれば、スムーズに情報交換できます。コミュニケーションはプロジェクトの成功を左右する重要な要素であるため、忘れずに計画書へ盛り込みましょう。
10.リスク対策
プロジェクトの失敗を防ぐには、計画の段階でリスクを考慮しておく必要があります。プロジェクトについて発生しうるリスクを特定し、具体的な対策や対応方法を明らかにしましょう。
また、リスクが発生する確率や影響などについても評価し、安定的にプロジェクトを推進できるよう配慮する必要があります。
プロジェクトマネジメント計画書を作成するときのポイント
プロジェクトマネジメント計画書を作成する際は、さまざまなことを意識する必要があります。ここでは、プロジェクトマネジメント計画書の作成に関するポイントを解説します。
あらかじめフォーマットを用意しておく
プロジェクトマネジメント計画書には、さまざまな情報を盛り込む必要があります。フォーマットを用意すると情報を整理しやすく、メンバーにとって読みやすくなります。
フォーマットの見出しや文体などは、セクションや項目ごとに統一しましょう。フォーマットが揃っていると、他のプロジェクトやチームとの比較も容易です。
情報共有できる仕組みを作っておく
プロジェクトマネジメント計画書は、メンバー以外の関係者やステークホルダーなどにも共有される重要な書類です。情報共有しやすい状態になっていない場合、プロジェクトに対する理解を得にくくなり、進行にも影響が出る恐れがあります。
情報共有しやすいプラットフォームやツールを用意し、プロジェクトに関わる全ての人がスムーズにアクセスできる環境を整えましょう。
運用体制を作る
プロジェクトマネジメント計画書の作成に合わせ、計画書を運用するための体制も確立する必要があります。計画書の更新や変更に対応する担当者を決め、レビューや承認はいつ行うのか明らかにしましょう。
また、迅速に更新や変更に対応するための仕組みも必要です。プロジェクトに途中から参画したメンバーに対して説明できる体制も整えなければなりません。
プロジェクトマネジメント計画書を作成する際の注意点
プロジェクトマネジメント計画書の作成にあたっては、気をつけたいこともあります。ここでは、具体的な注意点を解説します。
特定の人だけしか分からない内容は入れない
プロジェクトマネジメント計画書の内容は、プロジェクトに関わるすべての人が理解しやすい内容にしましょう。特定の人しか分からない用語や情報などを含めた場合、計画書を正しく理解できない人が発生します。
計画書はプロジェクト全体の透明性を保つための書類であるため、可能な限り誰でも理解できる状態にすべきでしょう。
計画書の共有を忘れない
プロジェクトマネジメント計画書は、チームのメンバーやステークホルダーなどとのコミュニケーションを促すツールでもあります。
計画書を共有せずにプロジェクトを進めると、認識や期待値にズレが生じ、コミュニケーションにおいてもすれ違いが発生する可能性があります。計画書を作成したら、プロジェクトに関わるすべてのメンバーや関係者と共有しましょう。
まとめ
プロジェクトマネジメント計画書は、プロジェクトを計画的に実行して成功させるための書類です。計画書があれば、プロジェクトに関わるすべての人の認識を揃えやすくなります。その結果、スムーズなプロジェクトの進行が可能です。
しかし、プロジェクトマネジメントに関する知見がないとプロジェクトマネジメント計画書の作成に膨大な時間がかかる可能性もあります。そういった際におすすめなのがMSOLです。
株式会社マネジメントソリューションズ（MSOL エムソル）は、創業2005年のマネジメント専門会社で、上場企業をはじめ幅広い業界のプロジェクト支援の実績があります。プロジェクトマネジメントの実行支援に強みがあり、DX推進に関わるものからトレーニングプログラムまで、さまざまなサービスをご用意しております。お客様の課題や予算に合わせて最適なメニューをご提案させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
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（会社名：株式会社マネジメントソリューションズ 略称：MSOL エムソル 監修者名：福井寿和）
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