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プロジェクトを失敗させないヒント18『プロマネはPMOの良き理解者』
『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』とは
本記事は、プロジェクトを成功させるために必要なノウハウを、数百の支援実績経験をもとに記述した『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』より、 1つずつヒントをご紹介していく企画です。プロジェクトマネジメントについて、何らかの気づきを得るきっかけになれば幸いです。
当社はプロジェクトマネジメントの知識と経験を有し、皆様のプロジェクトが成功するお手伝いをさせていただいております。 プロジェクトマネジメントに関する疑問や課題がある方、成功への道筋をお探しの方、どうぞお気軽にご連絡ください。
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※『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』をPDFまたは電子書籍でダウンロードできます
顧客側から見ると、PMOははっきりとした成果物がなかったり、プロジェクトマネジャーと役割が重なっていたりする場合があります。このため、何をやっているか分からない組織と見られることが多いのです。存在理由を疑われたPMOのメンバーは、モチベーションを急速に失っていくでしょう。そうなる前に、プロジェクトマネジャーはPMOの必要性を顧客に訴え、PMOメンバーにスポットライトを当てる必要があります。
本来、PMOは目立てない組織です。それ故に、PMO経験者の中には「顧客からPMOは何をしているか分からない。必要なのか」と言われた、あるいは「プロジェクトメンバーから、業務内容を知らないくせに、偉そうに命令ばかりするな」と言われた人もいるのではないでしょうか。
私がPMOをしていた時、実際に言われた言葉です。PMOの仕事は縁の下の力持ちのような役回りが多く、開発メンバーと比べれば、普段はあまり目立てない存在です。開発メンバーなら、顧客からも何をしているのかが見ていて分かります。
しかし、PMOはどうでしょう。PMOも進捗管理や品質管理などのルーチンワークを持っています。ただ、PMOのタスクは成果物を明確に決めることが難しかったり、プロジェクト内部へのタスクが多かったりします。顧客からはPMOが何をしているのか、よく見えないのが実情です。
現状では、PMOの役割や必要性を理解できている顧客はまだ少数派でしょう。PMOの認知度がそれほど高くないという悲しい現実があります。加えて、今までPMOという組織を設置せずにプロジェクトを実施してきた顧客にとっては、「今回のプロジェクトではPMOを設置させてください」といきなり言われても、PMOを単なる何でも屋ぐらいにしか考えることができないのではないでしょうか。
PMOを経験したことのないプロジェクトメンバーの中にも、同じような考えを持っている人が少なくありません。悲惨なのは、プロジェクトマネジャーがPMOを経験したことがなく、PMOを便利屋ぐらいにしか認識していない場合です。PMOは比較的最近になって認知されてきた組織であるため、裏方の役割を経験しないままプロジェクトマネジャーになった人も意外と多いのです。
プロジェクトでは、どうしても現場の開発メンバーにスポットライトが当たってしまいます。一方で、PMOをあまりにも軽視しすぎるプロジェクトがあるのも事実です。
人がモチベーションを保つうえで、人から認められ、必要とされることが重要であることは理解してもらえると思います。PMOの必要性をみんなが理解し、プロジェクトでの存在価値を認めてあげないと、PMOメンバーは「人から認められず、必要とされているか分からない」と感じてしまい、モチベーションが下がってしまうのです。
マネジャーの一言でPMOの力は何倍にもなる
重要となってくるのが、プロジェクトマネジャーのPMOに対する理解です。プロジェクトマネジャーはPMOがなぜ必要なのかという存在理由を、顧客はもちろん、メンバーにも説明して理解させる義務があります。
PMOの存在理由を周知する方法は、色々あります。プロジェクトを開始するキックオフミーティングで、プロジェクトマネジャーがPMOの必要性を関係者全員に宣言すればよいでしょう。これだけのことで、PMOの組織としての能力は何倍にもなります。