- ホーム
- プロジェクトマネジメントのヒント
- プロジェクトを失敗させないヒント87『マネジメントと現場のベクトルを合わせる』
プロジェクトを失敗させないヒント87『マネジメントと現場のベクトルを合わせる』
『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』とは

本記事は、プロジェクトを成功させるために必要なノウハウを、数百の支援実績経験をもとに記述した『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』より、 1つずつヒントをご紹介していく企画です。プロジェクトマネジメントについて、何らかの気づきを得るきっかけになれば幸いです。
当社はプロジェクトマネジメントの知識と経験を有し、皆様のプロジェクトが成功するお手伝いをさせていただいております。 プロジェクトマネジメントに関する疑問や課題がある方、成功への道筋をお探しの方、どうぞお気軽にご連絡ください。
お問合せはこちらからどうぞ。
※『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』をPDFまたは電子書籍でダウンロードできます
プロジェクトを進めていくと、重要な新要件が出てくるなど、常に状況が変化していきます。プロジェクトマネジメント層と現場のメンバーの間では立場の違いなどが原因となって、両者の思考と行動のベクトルが離れていき、放っておくとプロジェクトがバラバラになることが珍しくありません。プロジェクト全体のベクトルの方向を合わせ、成功に導くにはPMOの支援が必要です。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
チームリーダー:課題Aについてですが、ユーザー側の意思決定がされず、進んでいません。
プロジェクトマネジャー:どうして課題Aの検討を続けているのか。プロジェクトを左右する新要件が出てきたんだから、そっちに注力してくれ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
プロジェクト全体の進捗会議で、このようなやり取りを見かけたことがないですか。重要な新要件が出てきて、プロジェクト全体として新要件への対応を急ごうとしているのに、肝心の現場はこれまでの仕事を引きずっているという状況です。
プロジェクトは日々変化していきますが、その際、マネジメント層と現場リーダーの間で進むべき方向性がかみ合わないことは、しばしばあります。「再三、方向性を示しているのに、現場が付いて来ない」と憤りを感じているプロジェクトマネジャーは多いでしょう。どうして、マネジメント層と現場のギャップは起きるのでしょうか。
私は、組織階層における視野の違いがこのようなギャップをもたらすと感じています。プロジェクトマネジャーは、カットオーバーを視野に入れ、プロジェクトの変化に対してアクションプランを考えます。一方、現場のリーダーは、フェーズなど「数カ月のスパン」で対策を考えています。現場メンバーはせいぜい「数週間」くらいの予定で動いているでしょう。開発期間が1年を超えるような規模のプロジェクトになれば、ますますマネジメントと現場のギャップが大きくなります。
視野の違いが行動の違いを生む
設計フェーズで出てきた課題について、現場リーダーが開発フェーズまでのスパンでしか対応策を検討していないとしましょう。そうすると、カットオーバーまで見据えているプロジェクトマネジャーから見れば、場当たり的な対応にしか思えません。テスト・移行・運用保守まで検討して、初めて納得できるのです。
とはいっても、フェーズごとの納品に追われ、実ユーザーとの対応を日々迫られている現場は、最終的なゴールを忘れてしまうことがしばしばあります。
このような状況を打破する一番良い方法は、プロジェクトの要所要所でマネジメント層と現場の意見交換を行える場を、PMOがセッティングすることです。先の例のようにプロジェクトを左右する新要件が持ち上がった場合は全メンバーを集め、プロジェクトマネジャーから対応方針と方向性を明示してもらう場をセッティングすることが重要です。
大規模プロジェクトになると、総勢100人以上になりますので、場所や時間の調整が大変難しいですが、方針転換など重要事項をストレートに伝えるためには、全メンバーを集めて、プロジェクトマネジャーの「ワンボイス」で発信するのが最も有効です。
PMOはこのような場のファシリテーションを行い、マネジメント層とメンバーのベクトルを合わせていきます。方針転換の各ポイントで、プロジェクトマネジャーに提言してみてください。