プロジェクトを失敗させないヒント98『そのプロジェクトに意志はあるか』

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    『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』とは

    『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』とは

    本記事は、プロジェクトを成功させるために必要なノウハウを、数百の支援実績経験をもとに記述した『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』より、 1つずつヒントをご紹介していく企画です。プロジェクトマネジメントについて、何らかの気づきを得るきっかけになれば幸いです。

    当社はプロジェクトマネジメントの知識と経験を有し、皆様のプロジェクトが成功するお手伝いをさせていただいております。 プロジェクトマネジメントに関する疑問や課題がある方、成功への道筋をお探しの方、どうぞお気軽にご連絡ください。
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    ※『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』をPDFまたは電子書籍でダウンロードできます

     


    プロジェクトマネジメントがうまくいっている現場は、必ずそこに「統一された強い意志」があります。その意志がメンバー全員に伝わっているプロジェクトは、問題が発生してもうまく処理できます。長年、その意志とは何かを考えてきました。反対意見もあるでしょうが、紹介します。

    社内にある標準やベストプラクティスをうまく利用し、どんなに素晴らしいプロジェクトマネジメント・システムを構築したとしても、そこに意志がなければプロジェクトの失敗確率は高くなります。意志があっても、それがメンバーに浸透していないなら、やはり失敗する確率が高くなります。つまり、プロジェクトの成功には「意志統一」が不可欠なのです。

    ここで言う、プロジェクトマネジメントにおける意志について説明すると、私が考える意志統一とは「プロジェクトの目的」「QCDの優先順位」「重要なリスク」「制約条件」の4つをメンバーに腹落ちさせ、共有することで(図21)

    PMBOKのようなプロジェクトマネジメントのベストプラクティスをそのまま適用しても、うまくいくとは限りません。PMBOKは、9つのエリアのプロジェクト管理プロセスの集合体です。各プロジェクト管理プロセスはプロジェクトマネジメントの構成要素であり、それぞれがお互いに方針や手順、ルール、仕組みといった形で結び付けられます。

    もちろん、各マネジメントプロセスを完全に結び付けることはできません。そこにPMOなどが介在することで、プロセス間の断絶が発生しないようにすることが大切です。しかし、いくら断絶のないプロジェクト管理プロセスを作ったとしても、そこに意志を入れていかなければ、物事はうまくいきません。

    プロジェクトマネジメントの視点から考えて、4つの意志がもたらす効果は大きいといえます。目的や優先順位、大きなリスク、制約条件を明確にしておけば、その意志を反映し、意志に沿った成果を出しやすくするプロジェクト管理ルールや手順が作り込まれていきます。そうなれば、各プロセスが一貫性をもって動くようになります。例えば、下記のように意志統一されていたとしましょう。

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    目的:他社に先駆けて新製品を出し、この分野でシェアXX%を取る

    優先順位:納期が最優先

    リスク:他社が先に同様の新製品を出すこと

    制約条件:この新製品のためには、A社の技術が必要不可欠

    ーーーーーーーーーーーーーーーーimage-png-Feb-18-2026-01-38-48-6047-AM

    この4つの意志は、プロジェクト管理プロセスやルール、手順にどのような影響を及ぼすでしょうか。

    例えば、意志統一されているプロジェクトでの進捗管理は「どうすれば早く開発できるか」、言い換えれば「多少のお金をかけても、最低限の品質を確保したうえでどれだけ早く問題を解決できるか」「遅れた場合には、いかに早く当初のスケジュールに追い付けるか」にみんなの関心を集めることができるでしょう。品質管理の面では、最低限の品質を定義したうえで過剰な品質を避け、A社の技術確認に重点を置き、品質管理部門もその意志に準じた検査を行うと思います。

    このように、プロジェクト管理プロセスやルール、手順はベストプラクティスを基本にしながらも、意志を入れることで、より生きたものにすることができるのです。

    プロジェクトの意志の影響

    意志統一はメンバーの振る舞いにも、以下のような影響を与えます。

    (1)意志は錦の御旗となり、メンバーは何を判断基準にすればよいか分かるので、指示待ちがなくなる。

    (2)意志がメンバー全員に理解されることで、プロジェクトのプロセスや方針、ルール、手順がシステムとしてブレない一貫性を持つ。

    (3)問題が発生した場合、意志が問題解決の全体指針となり、最小限の負荷で解決を図れる。

    別の言い方をすれば、プロジェクトメンバーが意志を理解し、意志に基づいたマネジメントプロセス(やプロセス間のつながり)を把握(見える化)できていれば、思い付きや場当たり的な決定をする可能性が小さくなるということです。勘と経験と度胸に基づく意思決定が入り込む余地も小さくなります。