プロジェクトを失敗させないヒント95『新任PMOが悩む立ち位置 2』

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    『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』とは

    『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』とは

    本記事は、プロジェクトを成功させるために必要なノウハウを、数百の支援実績経験をもとに記述した『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』より、 1つずつヒントをご紹介していく企画です。プロジェクトマネジメントについて、何らかの気づきを得るきっかけになれば幸いです。

    当社はプロジェクトマネジメントの知識と経験を有し、皆様のプロジェクトが成功するお手伝いをさせていただいております。 プロジェクトマネジメントに関する疑問や課題がある方、成功への道筋をお探しの方、どうぞお気軽にご連絡ください。
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    ※『プロジェクトを絶対に失敗させない!やり切るための100のヒント』をPDFまたは電子書籍でダウンロードできます

    プロジェクトを成功に導くうえで、何か足りないものがあるとすれば、それをどのようにつかめばよいでしょうか。最初に、人や組織の間で足りないものを見てみましょう。 [ヒント94]図17ように、組織における縦方向と横方向のすき間、または人と人の間にあるすき間に注目してください。

    具体的には、組織間や担当者間の役割分担で抜けている役割があるとか、大きな課題が発生した場合のエスカレーションパスが不明瞭になっている、といったことです。役割が重複している場合も注意が必要です。主担当と副担当というように意思決定の順序が明確になっている場合はいいですが、同じ領域で同じレベルの意思決定者が複数いると、意思決定に時間がかかります。意思決定者の2人の意見が異なる時の調整コストを考えると、いいことはありません。

    PMOは、組織の役割や権限を交通整理することで、それぞれの守備範囲のすき間で“ポテンヒット”が生まれないようにしなければなりません。ポテンヒットを全て防ぐことは不可能ですが、ポテンヒットをPMOが自ら拾いに行って、拾ったボールを適切な場所に投げる行為を率先してするのです。その際、ボールを投げる適切な場所がなければ、PMOはプロジェクトマネジャーとともにボールを受け取ってくれる組織や担当者を決めて説得しなければなりません。

    次に、人と人の間は、メンバー間の役割のすき間を埋めることも重要ですが、より必要なことは「感情の間」を埋めることです。プロジェクトが円滑に活動できていない場合の代表的な失敗パターンは、プロジェクトマネジャーや核となるプロジェクトメンバーの間で良い人間関係を築けていないことです。こんな時にPMOは多少面倒でも、対立の間に立って仲を取り持つことも必要になってきます。簡単に言えば、コミュニケーションの断絶が発生しないように、人間関係(コミュニケーション)の潤滑油的な動きをするのです。感情面で対立がひどい場合は、人を変えるという選択肢も視野に入れなければなりません。

    次にプロセスやツールの間にある足りないものを見てみましょう。前項の図18(png)にある通り、プロジェクトマネジメントにおける一般的な管理プロセスでは、プロセスとプロセスの間にポテンヒットが発生する“ホットスポット”ができやすいものです。

    例えば、リスク管理。新たなリスクが発生した場合、その対応に課題管理や変更管理が必要となります。また、対応するリソースやコストも増えます。品質管理の範囲も広がるでしょう。この例では、リスク管理のプロセスから課題管理プロセス、変更管理プロセス、リソース管理プロセス、コスト管理プロセス、品質管理プロセスに影響が及ぶことになります。その際にプロセスの間(例えば、リスク管理→課題管理)を埋め、プロセス間の整合性を取っていくことが欠かせません。

    同じことはツールについても言えます。課題管理やリスク管理、変更管理などツールを利用して効率的に管理しているプロジェクトも多いと思いますが、ツールで全ての管理プロセスの間を埋めるには限界があります。

    やはり、人(PMO)が介在してすき間を埋め、整合性を取っていく必要があるのです。