マネジメントソリューションズ(MSOL)のナレッジやノウハウなど、プロジェクトマネジメントに役立つ情報をブログ形式でご紹介します。
メンバーのモチベーションという目に見えない課題に対しPMOならではの役割があります。 リーダー層とメンバーの面談を、相談しやすい雰囲気でありモチベーション把握の適切な場とするため、面談後のリーダーやプロジェクトマネージャーへのヒアリング、PMOがメンバー役となった模擬面談の実施などを担います。 また、明らかにモチベーションが低下しているメンバーには、PMOからのヒアリングが効果的な場合があります。
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プロジェクトでは、コミュニケーションに関する問題が頻繁に発生しており、大規模プロジェクトや複数ベンダーが関与する場合には特に顕著です。 このような状況の背景には、「他チームへの遠慮」や「面倒くさい」という感情があり、PMOが会議を開催するなどで、関係チーム間の対話を促進できます。
進捗管理はプロジェクトを計画通りに進めることが目的であり、進捗管理の結果から進め方が見えてくるのが理想です。 そのための方法として、「プロセス単位の進捗管理」があります。 タスクを細かなプロセスに分解し、それぞれで「完了数/全数」と「完了実施数/完了予定数」を把握することで、どこにボトルネックがあるかを可視化できます。細かなプロセス単位でボトルネックを特定できれば、原因を予想し正しい対応も取りやすくなります。
PMやPMOが進捗会議において大切にするべきことは、進捗報告の真実を見抜くことです。進捗の報告者は誰しも、自身の報告が問題無いように伝えようと試みるため、「嘘ではないが真実でもない、楽観的な報告」が多数存在します。進捗の真実を把握するためにも、PMは性悪説を前提として、根拠(事実)に基づいた報告を行うよう徹底させることが大切であり、その根拠(事実)を正しく収集することこそ、PMOの役目です。
PMOがプロジェクトの進捗を効果的に管理するためには、適切なレベルで進捗を把握することが必要です。PMOとして把握すべき進捗状況は「依存関係にある作業」の部分です。作業ごとの依存関係を明確にした、マスタースケジュールとWBSをつなぐ進捗レポートを、WBSを基に作成することが重要です。週単位または月単位の進捗状況を1ページで図示することで、プロジェクト全体の進捗を効果的に管理することができます。
進捗会議の形骸化を防ぐことはPMOの重要な役割です。そこでの報告は進捗の詳細ではなく、QCD(品質、コスト、納期)に影響する重要な問題点やその解決状況および方向性に絞る必要があります。報告内容はWBSや課題管理表と連携させ、統一フォーマットで整理すれば共有化が容易かつ、分かりやすい点も重要です。報告後、PMOは客観的な状況を踏まえつつ、報告者に質問するため、チャット上ではなく直接のやり取りも大切です。
プロジェクトには中間状況を判断する「関所」が設けられることがありますが、判断内容が表面的・形式的である、プロジェクト担当者のつるし上げの場になっているなど、関所が正しく機能していない場合があります。 その場合の対応方法として、①その状況を受け入れ、プロジェクト内の総点検の場として活用する方法、②不毛な場とならないように関所のレビューワーをプロジェクトに引き込み、知見を活用する方法の2つが挙げられます。
プロジェクト管理では、スコープ、納期、予算、品質のバランスが重要ですが、すべてを完璧に保つことは困難です。そのため、リスク管理を通じて余裕を設けたり、制約条件の優先順位を設定することが必要です。特に重要な場面ではバランスをあえて崩す柔軟性が求められ、PMOやプロジェクトマネージャーには臨機応変な対応力が必要です。
プロジェクトにおいて追加作業が発生した際、作業計画に基づいたWBS(作業分解構造図)と成果物を定義し、工数を見積もったうえで役割の分担を行うことが、プロジェクトマネジメントにおける重要な要素です。 しかしプロジェクトを進めながらの調整も多く、完璧な計画とならない場合もあります。 追加作業が発生した際、PMOとしての意思決定支援に最も必要なことは「現状のプロジェクト体制でどこまで踏ん張れるか」を見極めることだと考えられます。
今回はリスク管理がうまくいかない7つの理由の内、残り3つを説明します。 現場でリスク管理がうまくいかない理由(5)「メンバーにとって余計な負担」メンバーは心理的に目の前のアウトプットがはっきりしている作業を優先しがちです。 (6)「リスク対策へ確信が持てない」後から振り返れば必要性が感じられたリスク対策も、目の前のタスクに追われていれば、その時に行うべきか確信が持てません。 (7)「リスク管理表の形骸化」リスク管理表は1度リスクを洗い出すと満足してしまいます。
PMやPMOにとって、重要な責務の1つであるリスク管理ですが、何故うまくいかないことが多いのでしょうか?現場でリスク管理がうまくいかない理由は7つ考えられます。今回は、(1)リスクは一意に特定、定義できない、(2)リスク管理のやり方が分からない、(3)標準タスクだからやるのであり、裏を返せば「やらされ感」がある、(4)リスク管理の成果が見えない、という4つの理由について詳細をご紹介します。
プロジェクトは見える化が重要といわれていますが、実は見えない部分にも注目する必要があります。それはチームの雰囲気やモチベーションなど、定量的には測れない情報を指します。大規模プロジェクトでは、これらが後の問題に発展するリスクがあります。定量化できないものにこそ注目し、見える情報の裏に潜む予兆(リスク)に気を付けましょう。
リスクマネジメントはプロジェクトの成否に影響を及ぼす重要なものです。しかし将来顕在化するか不明なリスクに対して多くの工数が必要なため、形骸化するケースが多くみられます。 打開策として、リスクのモニタリングをチーム単位とマネジメントレベルで分けて行う方法があります。 管理主体を分けると要点を突いたリスクが挙がりやすくなり、プロジェクト全体で見るべきリスクの共通認識も持ちやすくなります。
プロジェクトにおいて、個々人のリスク感度が異なる場合、メンバー同士の食い違いが生じ、プロジェクトに悪影響が発生します。そのため多くのプロジェクトでは、リスク管理表を作成し、「発生確率」「影響度」「対応策」を検討しています。その際に大切なことは、個々人の経験、事実を積み上げた「論理的な検証」を用いてメンバー全体のリスク感度を揃える場を設けることであり、それを支援する事がPMOの役割です。
プロジェクト管理ツールを導入する目的の3つ目は、プロジェクトの課題処理速度の向上です。ツールを利用し、エスカレーションと円滑な意思決定の仕組みを作ることが重要です。 4つ目は運用ルールの定着化です。ツールに運用ルールを組み込み、ルールを徹底させる仕組みを作ります。 最後に5つ目はプロジェクトマネジメントを学ばせることです。プロジェクト管理の仕組みが組み込まれたツールは、学習ツールにもなります。